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商品説明 「思いがけず利他」中島岳志It’s automatic!?誰かのためになる瞬間は、いつも偶然に、未来からやってくる。東京工業大学で「利他プロジェクト」を立ち上げ、『利他とは何か』『料理と利他』などで刺激的な議論を展開する筆者、待望の単著!今、「他者と共にあること」を問うすべての人へ。自己責任論も、「共感」一辺倒も、さようなら。**偽善、負債、支配、利己性……。利他的になることは、そう簡単ではありません。しかし、自己責任論が蔓延し、人間を生産性によって価値づける社会を打破する契機が、「利他」には含まれていることも確かです。——「はじめに」より本書は、「利他」の困難と可能性を考える。手がかりとなるのは、居心地の悪いケアの場面、古典落語の解な筋書き、「証明できない」数学者の直観、「自然に沿う」職人仕事の境地、九鬼周造が追求した「私は私ではなかったかもしれない」という偶然性の哲学……など。「利他の主体はどこまでも、受け手の側にあるということです。この意味において、私たちは利他的なことを行うことができません」「利他的になるためは、器のような存在になり、与格的主体を取り戻すことが必要」  ——本文より意思や利害計算や合理性の「そと」で、私を動かし、喜びを循環させ、人と人とをつなぐものとは?目次第1章  業の力―It’s  automatic(落語「文七元結」;古今亭志ん朝と立川談志の解釈  ほか)第2章  やって来る―与格の構造(ヒンディー語の与格構文;言葉はどこからやって来るのか?  ほか)第3章  受け取ること(利他と利己のパラドクス;ありがたくない「利他」  ほか)第4章  偶然と運命(イラク人質事件と自己責任論;タイの洞窟遭難事故  ほか)著: 中島岳志(ナカジマタケシ)1975 年大阪生まれ。東京工業大学リベラルアーツ 研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日 本政治思想。2005 年、『中村屋のボース』で大佛次 郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『保 守と立憲』『親鸞と日本主義』『利他とは何か』(共著) など。ミシマ社からは『現代の超克』(若松英輔との共 著)『料理と利他』(土井善晴との共著)を刊行。

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